high on hope


 ついに明日か。
 明日になれば、僕は今までとは違う世界に飛びこむことになる。
 正直、少し怖いんだ。
 その世界がどこまで続いているのか、見当もつかないから。




 この道を選んだのはいつだったろうか。
 そうだな、一年前には決まってたな。
 あくまであの頃は、希望、の範疇だったけど。
 でもさ、苦しかったけど自分で掴んだんだ。
 この道への片道切符を。

 


 普通に考えれば滑稽だと思う。
 苦労する道を、自分で好んで選んで、
 それを得るために必死でもがくなんて。
 どう考えても不自然だ。
 でも、その不自然なことにこそ、意味があるんじゃないかって、今では思えるんだ。



 
 この道の果てには何があるんだろう。
 何もないかもしれない。
 あっても、意味の無いものかもしれない。
 だけど、間違いなく確信していることがある。
 道の途中には、未だ見ぬ何かがあるんだ。
 



 夜が明ければ、道が現れる。
 新しい世界へと、僕を導いてくれる道が。
 僕はその道へ、一歩踏み出す。


 振り向く気はない。
 戻るつもりもない。
 それでも僕は、歩いていく。
 この道を。
 長く、どこまでも続く、この道を。

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