今回の目玉。接着しようぜ!


長:ピンを切っての下準備も終わったね。

  ということで今回のハムスター講座の目玉、プラモ用接着剤の登場だ!

M:わーいわーい!

長:まあ、Mっちゃんにはまだよくわからんかもしれんが、

  この作業をどのくらいしっかりやるかによって、後々の処理の面倒さが大きく違ってくる。

  ということで、しっかり気合入れてやってちょーだい。いいね?

M:はーい!


長:(………ぜってーイミわかってねえ)


古くなってドロドロになりすぎても
この接着は楽勝で可能です
長:今回使うのはこれ。タミヤセメント(200円)。

  僕もいつもコレだし、もっともポピュラーな接着剤じゃないかな?

M:他のじゃダメなの?

長:多分「スチロール系」、と書いてある銘柄ならいいはずだよ。

  ただ、ウチのあるのがこれだけだったから(笑)というのと、

  やっぱ初心者向けには安心のブランドでなきゃ、っていう僕の配慮だ(笑)


長:とりあえず、接着が必要なパーツはすべてバラバラにしておこうか。

  …ってゴッグはマジでパーツが少ないなあ〜。

  接着が必要なパーツは、スネと胴体と手の部分だけだね。

M:パカっパカっ!



ポリキャップの入れ忘れ、
ズレに注意!

そうならないためにも、
仮組みを念入りに!!
長:さてバラし終わったところで、早速接着の作業に入ろう。

  まず、バラしたパーツはこんな風にして分かりやすいように、まわりに触る物体がないような場所に置く。

M:ほいほい。

長:フタ空けて接着剤をつけるんだけど、この時(一回目塗り)の時は、

  あまりたくさんつけすぎないのがコツ。ビンの口のあたりで適度な量にしごいておこう。

M:うん。……このぐらい?

長:すこし量が足りないかなぁ。まあ、経験つんでくれい。


ハケを内→外へ。

鉄則であり基本中の基本です

M:これで、いよいよ塗るんだよね?

長:うん。でもその前に注意することが一つ。

  接着剤を塗る時はハケを「内側から外側へ」塗るというのが鉄則。

  この鉄則を守らないと、多分パーツ表面にはみ出すよ。そーなるとあとあと面倒だから、

  極力控えましょう。いいね?

M:うん。



絶対にやっちゃいけないこと

接着面を触ること。
長:あー!あー!ああっ〜〜〜!!

M:どうしたの、長瀬くん、そんなに大声出して。

長:このバカヤロウ!!

  接着剤塗ったばかりの接着面に触ったら、指についちゃうばかりでなく、

  指紋がベッタリついて汚くなっちまうだろうが!!

M:あ、そうか。そういえばなんか汚くなってるねぇ

長:(…………コトの重大さを分かってねえな)

  とにかくだ!接着面は触るべからず!!いいな!?

M:はーい

長:鉄則だぞっ! 守れよ!?

  ……あ〜、そこ!そこ!また指が触りそうだぞっ!!




M:左右両方、塗り終わったよ〜

長:終わったか。ちゃんと乾いてる?

M:どれどれ……

長:コラ!触るなと言っただろうが!!ったくもー(笑)

  乾いたかどうかの確認、っていうかどのくらい時間がたったか、ってのが目安になるかな。

  大体1分もあれば大丈夫な乾き具合だと思うよ。

  もう片面を塗り終わったころにはもう乾いてる、と考えてるよ、僕の場合。

M:もうそろそろいいんじゃないかなぁー

長:君がそう思ったのならいいだろう。自分の判断だからなあ、こういうのは。

  まあ、とにかく2回目の塗りだ。

  今度は1度目の塗りと違って、もうちょっと多めにつけてね。

  たっぷりつける、って感覚でもOKだよ。

M:ベタベタ塗り塗り……

長:……って、塗るのが遅〜い!!

  この2度目の塗りはスピードが命だ!!

  1度目よりは乾くのが遅いのは確かなんだけど、とにかくできる限り急げ!!

M:そ、そんなこといわれても……

長:つべこべいうな!はよやらんかい!!

M:ひぃぃぃぃ〜〜〜



ぐっ、と力を入れて密着させます

これをしっかりやると
パテの出番なんてなくなります。
M:塗り終わりましたっ!

長:よし、急いで乾かないうちにパーツを貼り合わせるぞ。

  ポリキャップがずれてないか注意しながら貼り合わせてみよう。

M:はいった!はいったよ長瀬くん!

長:よーし、珍しくうまく行きそうだなっ(笑)

  ではそのまま押し込んで、しっかり密着させてみよう。

  「ぐっ」としっかり押して。

M:こんなもん?

  ……なんかパーツの合わせ目から変なのが出てきたよ?

  大丈夫なの??

長:いや、この「むにゅ」って出てきたことこそが、一番大事なんだ。

  うーん、まだまだ「むにゅ」が出足りないな。

  もっとしっかりぐっ、って押しな!

M:や、やってるよぉ〜

長:甘いアマイあまい!もっとこう、ニキビの膿を押し出すようにだなあ…

M:ズルッ………変なこといわないでよ〜力が入らないから(笑)


注意:むにゅに触っちゃダメ

長:ホレ、いっぱい「むにゅ」ってでたやろ?

M:出たね。結構疲れたけど…

長:指を真っ赤にするほど押しこんでこその、「むにゅ」だ。

  この調子で残りのパーツも接着だ!

  じゃんじゃんむにゅむにゅしようぜっ!

M:おう!

※長瀬は某アイスクリームは食べたことありません(笑)

M:ふぅ〜。できたよー長瀬くん

長:たったこんだけしかないのにどれだけ時間かけてやってんだか……

  まあ、それでもはじめての接着作業をよくやったよ。

  ―――あっ。はみだし発見。

長:まあ、一応これで接着作業は終了だね。

  乾燥時間は1週間は必ずとろう。でないとまた合わせ目が浮いて出てくるよ。

M:浮いてくるのは…ヤダなあ。せっかく苦労して接着したのに…

長:だろ?

  乾燥時間を一晩だけ、とか、2〜3日って取ってる人もいるんだけど、

  万全を喫するなら、1週間は絶対必要だからね。

  まぁ、週末モデラーには丁度いいんだろうけど。

M:一週間か……そんなに待てないよ〜

長:我慢おし!(笑)

  でも、その待ってる間じゅう、なんにも作業ができない、ってこともないんだ。

M:?どういうこと?

長:宿題だよ、宿題(笑)

  また来週続きをやるから、それまでに今回接着したパーツ以外全部の

  パーティングライン消しと、ゲート処理を済ませておくんだ。

  時間は有効にね♪

M:うん。やってくるよ


〜接着の細かい講釈〜

なぜ2回も塗らなければならないの?

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで、なぜ2回塗る必要があるのかを記しておこうと思います。

1回目の接着剤

この1回目の塗る目的は、「プラ表面を溶かす」という目的があります。

プラ接着表面を、溶剤分を塗布することにより、

より接着力を増すことが可能になります。

もちろん、上にも書きましたが、この段階ではすぐ乾きます。

2回目の接着剤

2回目の目的は、なんといっても「接着」するという行為そのものです。

ですから、2回目塗布後、すぐに貼り合わせる必要がある、というわけなんですね。

ですが、不思議と1回目よりは乾燥が遅いみたいですから、極端にあせる必要はないです(笑)

あと、重要な「むにゅ」に関してなんですが、これは接着剤が溶かしたプラそのものなんです。

これはあとあとのことを考えても非常に需要なものです。

主な「むにゅ」の効用を記述しますと、

・同色であるが故、成型色を活かして作る場合は多少のパーツ同士の隙間を埋めてくれる、最高のパテ代わりになる

・パーツが密着している証拠である。

こんなとこでしょう。とにかく重要なこの工程。

サボったらあとで楽できませんよ♪

1週間後、Mっちゃんはまたやってくる。そして、驚くのであった!〜続く〜

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