邪な道の行き止まり

HGUCジオング完成

長:どーでぇ、改めて自分のジオングを眺めた感想は。

M:やっぱり、なんか、かっこいいねえ。

長:それだけか?

M:うん。

長:いや、もっとこう、苦労したとかさあー大変だったねーとかさあ。

M:大変、だったような気がするねえ。

長:こっちは無茶苦茶大変だったんだよっ!


長:哀愁の背面写真だ。

M:やっぱ汚いかなあ?

長:まあ後ろだから気にしない、って感じだったからなあ。

  僕も自分の作業で必死だったし。

M:うーん、まあいいや。

長:本人がそういうならそれでも構わん。

  自分基準の世界だからな。ガンプラは。
長:真正面。

  モノアイの位置は僕が勝手に決めました。文句あっか?

M:ないです。


〜筆でシャドウの反省点〜


↑自然な筆でシャドウの例。
↓不自然な筆でシャドウの例。
長:上の写真がスカート右側。下がスカート左側。

  何が言いたいのかわかるか?

M:上はきれいにシャドウになってるけど、下はきれいじゃない。

長:うむ、汚い。そしてそれ以上に不自然である。

  逆にいえば「筆でシャドウ」は自然な感じにするのが最低限の至上命題ということが判明したな。

M:ふーんそうなんだ。でも…またいつかやるの?

長:これほど難しい塗装法は、金輪際君にやらせる気は無い。けれど、

  「上手くいった」「いかなかった」をここに記すことによって実験は、一応成功したとも言えるだろう。

  君の犠牲は無駄ではなかった!


〜講座で紹介しなかったポイント〜

長:メタルカラーのダークアイアンで塗ったバーニア部。

  どうだった?塗料に全然慣れて無いクセに塗ってみた感想は。

M:難しかったです。

長:ま、それでもメタルカラーは簡単な方なんだけどねぇ。
長:んでキットの黄色の部分は、金色にしてみました。

  おもちゃっぽくないだろう?

M:うん。こっちのがかっこいい。

長:メタリック色は色が透けにくいから、塗るだけで重量感を出せるんだ。

  特に今回は「おもちゃっぽい」成型色だったこの黄色部と、赤部、そして上記緑の部分。

  この3種を塗ってみたらかなり良くなった、っていう証明になったと思う。

M:でもね、筆ムラとかすごい目立っちゃうし、時間かかるし、長瀬君に塗り残し指摘されちゃうし、

  塗料こぼしちゃうし、うーん……大変だった。

長;こぼすのは知ったこっちゃねえ。

  とりあえずだな、今回は邪道なのであくまで結果のみを追求した。

  「重量感」、「コンテストで勝てそう」な要素しかハリネズミ講座では敢えて載せていない。

  というわけで次の講座は「部分塗装筆塗り」を扱う予定だ。覚悟しときやがれ。

M:へい。

長:……(閉口)


さて、ハリネズミ講座の総まとめです。

今回はコンセプトそのものが邪だったため、「初心者のためのガンプラ講座」としては本末転倒だったことは紛れも無い事実です。

ですが、逆に順当なステップアップをしていないのに、そのレベルに相応でないことをするという行為が、

いかに大変なことか、ということを伝えるのもウラ趣旨です。

はっきり断言します。Mっちゃんは今回ほとんど技術的な進歩はありません。

なぜならば、本人が理解しないまま、マスターしないまま講座を進めたからです。

お分かりですか? このことの無意味さが。



しかしながら建設的な要素もあります。

他にも僕が数年考えてきた「筆でシャドウ」もやり様によっては、充分に観賞に耐えうるモノに出来る、ということが分かりました。

そして、Mっちゃんは紛い也にも筆塗りの基礎ぐらいは覚えたようです。




この講座には初心者の方々への問題提起という側面が多分にあります。

「こうすれば、これがなくてもできそうだな」

という発想の必要性。

「これやってみたいけど、そんな技術ないからもっと練習してからにしよう」

という経験の必要性。



こんなコンセプトそのものが矛盾しているような講座でそれが伝わるかどうか、甚だ怪しいですが、

僕の言いたいことを理解された時、今以上にプラモデルを楽しめると思います。



次回はまた基礎的なことをみっちりとご紹介する予定です。

ハリネズミ講座、完

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