塗る・2

次は、残った色(赤青黄色)を塗ってみましょう。
主にトリコロールカラーといわれるこの色は、前述の通り非常に主張の強い色です。
だから、多少は考えながら塗らないと、ぱっと見た時のまとまりが悪くなってしまいます。

 

ガンダムの「黄」
まずは黄色から。最初は薄い色から塗った方が、後に塗る色の調整がしやすいと思います。
ベースグレーを塗った後のエリパーツです。
持ち手には目玉クリップを。便利です。
GCホワイト5を塗った所。普通の白でもいいです。
全体を真っ白くしないで、所々に黒く残っていると良い感じです。
しかし、しっかりと面の中心部に……なんて考えなくても良いです。
全体が同じ程度の白さと、シャドウの黒を残すようにすればOK。
GCイエロー1(ガンキャノン用付属)を吹きつけた所です。
わかりやすい黄色が出てくれました。
黄色と言う色は隠ぺい力が低く、下地の影響を被りやすいので白の下地をしっかりしておく必要があります。
このGCイエロー1という色は、微妙にオレンジ味が入っていて、
赤との「色の相性」が良いようです(収まりがいい、ということ)。よって次は……

 

ガンダムの「赤」
相性が良い、ということは、多少まざっても構わない、むしろそうした方がイイ時が多いです。
今回は混色はしませんが、徹底洗浄はしていないので多少は混ざっているかと思います。
……徹底洗浄しなくていい、ってことはそーとー楽ちんですよ〜。そういう意味でもこの順番で塗った方が良いかと思います。
黒くなったシールドです。
黄色同様GCホワイト5を塗った所です。
エッジに微妙に黒が残っているのがお分かりでしょうか?
まさに「良い感じ」でグラデってます。
GCレッド1を薄目に溶いて全面吹きしたところです。
さすがガンダムカラー。すばらしい発色具合です。
赤は黄色よりは隠ぺい力がある為、下の黒が少し消えます。でも少し残ります。
それによって、ほぼ一色でありながら面が単調にならないという効果を生んでくれます。
小スケールなのであくまで控えめ〜です。
さて、塗りあがった赤を黄色のパーツと並べ、見比べてみましょう。
今回は微妙に赤の鮮やかさが足りないような気がしたので、
蛍光レッドを少量GCレッド1に混ぜて(エアブラシのカップにランナーに一すくい分ぐらい)、中央の面のみ軽く吹きつけました。
そうすると少しだけ彩度が上がり、黄色に負けないようになりました。
――このように「蛍光カラー」を上掛けする、というのも色味の調整には有効です。

 

ガンダムの「青」
さて最後にして、一番の問題、「青」です。(余談ですが、医学的には男性の目は青が完璧に見えていないらしい!色盲?)
どんな色を塗っても、先に塗った黄・赤に負けてしまう事は必至です。
かといって、白地にクリアーブルーや、スカイブルーなどは僕の好みの色でない為使いたくありません。
思考錯誤の末、こうなりました。
もうおなじみ、真っ黒。
微妙にグラデーションをかけたつもりなんですが……。
次に塗る青の隠ぺい力が強すぎて、意味ありませんでした。
どーしてもグラデしておきたい場合はかなりはっきり黒地を残しておく方が良いようです。
GCブルー11(MG1.5及びHGUCガンダム用)を薄く塗った所です。
うーん。スカイブルーっぽい。かつ、主張が弱い。赤との相性が悪い。
仕方がないので……
塗りなおします。今度はさっきのGCブルー11に「キャラクターブルー」を混ぜます。
このキャラクターブルーは「コバルトブルー」系の色で、赤味の入った青なのが特徴。
つまり、赤と並べた時、イイ感じになるわけですね。
そして、キャラクター色特有の発色のよさ。その力を借りようと思ったわけです。

 

……すいません。画像がないです。
微妙に濃い青が完成しました。その色は完成状態で確認してください。
ちなみに、せっかくつけた下地の黒地が消滅してしまった為、「青」を全面に吹いたあと、黒を混ぜた色をシャドウとして軽く吹いています。
乾いたら、さっきの「青」を軽く上掛けしてシャドウと馴染ませます。
最終的につや消しクリアーでコートし、完成となります。
完成状態

 

ここから先は注意事項
本来のMAX塗りでは間違いなくトリコロールはクリアーカラーで仕上げるのが普通です。
僕の好みで塗った都合、こうなっちゃいました。
もし、クリアーカラーで仕上げるなら、無色透明クリアーでわってから塗る事をオススメします。
そうしないと塗り重ねていくうちに濃〜い色になってしまいますよ。

 

あと、今回は1/144スケールを塗った為、グラデーションは控えめにしましたが、
MGなど、1/100以上を塗る場合はかなりキツめにグラデーションをかけた方が見栄えが良くなりますよ。
かといってやりすぎると暗い(汚い)印象になってしまうので注意が必要です。
まあ、とにかくこの技法は時間を掛けることが一番大事です。
丁寧に。慎重に。これを合言葉に、みなさんもレッツチャレンジ!

 

しっかし、この技法は圧倒的にジオン系の曲面主体の方が綺麗にキマる気がしますねぇ。
きっと面が広い方が向いてるんでしょう。新しい塗り方探さなきゃ……

 

 

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